まだある理由
理由はそれだけではありません。それは他の場所でも稼げるという点です。タバコ屋の前に、たいていはタバコの自動販売機もあります。実はこの自動販売機がミソで、自動販売機は店の前だけとは限らず、近隣のレストラン、駅などの他の場所や施設でも出張販売として設置できるのです。
いろいろな飲食店等に複数設置している自動販売機が着実に売り上げるのなら、一見、儲かっていないようなタバコ屋も、実はしっかり稼いでいるかもしれないのです。ちなみにタバコの出張販売については、既に小売販売業を営んでいるなら申請が可能で、1カ所ごとに申請するのですが、許可時に登録免許税3,000円が必要です。
さて、更に理由ですが、自宅で営業しているので家賃や人件費が浮くという点です。昔からのタバコ屋の場合は、殆どが持ち家ですから、家賃はもちろん人件費もかからないことが多いのです。規模の要素もあるかもしれませんが、タバコ販売だけのお店なら一人でも十分やっていけます。アルバイト等を別で雇う必要はまずないでしょう。こうした要素を併せて、個人のタバコ屋が潰れない理由となっているようです。
しかし、そもそもタバコ屋とはどんなビジネス業態なのでしょうか。タバコ屋のビジネスの仕組みですが、タバコ屋とは「たばこ小売販売業」のことを指します。その名の通り、消費者に対してタバコの販売を行います。こうした日本のたばこ事業は、JTまたは認可を受けた特定販売業者と契約し、小売販売業者となるタバコ屋が商品を買い、消費者に販売するかたちになっています。潰れないというなら、どうやってタバコ屋になるのか知りたいところですよね。